11/23 ゲルギエフ/マリインスキー管 チャイコフスキー5&ショスタコーヴィチ1
2009.11.23(月・祝)15:00 ザ・シンフォニーホール
ワレリー・ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団
◆チャイコフスキー:祝典序曲「1812年」
まず思ったのが、あーこのオケはとても上手くてよく鳴るオケだったんだなあということでした。マリインスキー管はしょっちゅう日本に来てて、私もできるだけ聴いてはいるんですが、前回はフェスティバルホール、その前はNHKホールで、ザ・シンフォニーホールは久しぶりだったんで、そう感じたんだと思います。1812年は、曲が曲だけに多少あざといゲルギエフの演出がうまくはまって、楽しく聴けました。大砲と鐘は大太鼓とチューブラーベルを使ってました。
◆ショスタコーヴィチ:交響曲 第1番
CDの演奏も良かったんですが、生で聴くと、小さなフレーズにもすごく細かく表情を付けてるのがよくわかりました。やはりインパクトがあったのは第2、4楽章の非常に速いテンポですね。2楽章なんてクラリネットが吹けてないところもあったんですが、全体にはこの快速のおかげで引き締まったいい演奏になってたんじゃないかと思います。
◆チャイコフスキー:交響曲 第5番
チケット買ったときは、チャイコフスキーの5番かー、ショスタコーヴィチの方が良かったけど、まあ得意曲だし間違いないだろうからいいかなという感じで、さほど期待もしてなかったんですが、これが実に面白いというか変わった演奏でした。第1楽章、序奏からあれっと思ったんですが、とにかくテンポを揺らす揺らす。弦が歌うところ、例えば第2主題はもちろんなんですが、そのまえのミーーーーファ#ソ#ーーラーシレーーードシっていうのがあるじゃないですか、あそこでも極端にテンポを落として歌わせて、そこを抜けるとものすごく加速したり。これは賛否両論ありそうですねえ。ゴロヴァーノフ好きの私は当然アリです。第2楽章も短調になる直前の弦のところとかは同じような感じで止まりそうなほど減速してましたが、第1楽章ほどじゃないですね。第3、第4楽章はテンポに関してはまともでした。多少速めでしたが。最後の最後は大減速してドッドッドッドッッとやってました。
◆チャイコフスキー:『エフゲーニ・オネーギン』〜ポロネーズ
◆チャイコフスキー:『眠りの森の美女』〜ワルツ(以上アンコール)
ポロネーズが鳴り出すと、実にゴージャスで華やかな響き。ポロネーズの短調になるところで若干テンポを落としてたり、ワルツの最初がかなり勢いがあったりした以外は正統派?の演奏でした。劇場のオケの本領発揮というところでしょうか。
やっぱりゲルギエフは面白いですねえ。
1812年の旧録音。3種類手に入りますが全部少しずつ選曲が違いますね。
最近出た1812年新録音。ロシア国歌の旋律を使った作品を集めた面白いコンセプトのアルバムになってます。
ショスタコーヴィチの1&15番。これ、とてもいい演奏だと思います。
ウィーン・フィルとのチャイコフスキーの5番。4,5,6をまとめたのが安いですねえ。
これは臨時オケを振った旧盤。
エフゲニー・オネーギン。
眠りの森の美女。廃盤だったのか。