METライブビューイング『イーゴリ公』(ボロディン)

 METライブビューイングの『イーゴリ公』を見てきました。まさか『イーゴリ公』がこうなるとは!非常に面白かったです。演出はドミトリー・チェルニャコフなんですが、この人はすごいですね。前に見た『オネーギン』で、タチヤーナを完全にコミュ障で挙動不審の少女にしていて、しかもそれがものすごくはまっていて、これはただ者じゃないと思ったんですが、今回はもう、作品そのものが未完なのをいいことに、カットしたり順番を入れ替えたりして、完全に話を作り替えてます。序曲はまったくのカット、ボロディンが関与していないとされる第3幕は部分的に使っていますが、行進曲などはありません。ダッタン人の踊りやコンチャク汗のアリアなどは、戦いで重傷を負ったイーゴリ公が夢の中で見た幻ということに(一面の赤いけしの畑の中で演じられます)なっています。
 演出の基本的なコンセプトとしては、全体をイーゴリの心情を軸として組み立ててなおすということのようです。遠征に出るのも現実逃避のようですし(どうもヤロスラヴナとはあまりうまく行ってないように見えます)、終幕も、多くの犠牲を出したイーゴリの良心の呵責に焦点が当てられています。イーゴリの心理の外で起こるできごと、たとえばヤロスラヴナの嘆きなどはほぼ原作通りです。
 脇役では、スクーラ(オグノヴェンコ!)とイェローシカのグドーク弾きコンビが原作よりもかなり肉付けされて面白いキャラクターになっていました。『隠し砦の三悪人』の千秋実藤原釜足を思い出しました。また、途中でいなくなってしまうガリツキー公ですが、今回の演出では、グザーク汗の軍が攻めてきたときに死んでしまうことになっていました。
 なかなか大胆な演出ですが、私は大いに支持したいと思います。この曲、音楽は本当にすばらしいんですが、何度みても物語には感動したことがありませんでした。特に終幕はひどくて、イーゴリ公は単に負けて逃げてるだけなのに英雄扱いだし、ガリツキー公はどこへ行ったかわからないし、いろいろダメです。ところがチェルニャコフはそういう問題を全部解決して、現代の聴衆の心を動かす物語として再構成してしまったのです。結末はぐっと来ます。
 歌手はさすがメト、レベルが高いです。特に良かったのは題名役のアブドゥラザコフ、コンチャコーヴナのラチヴェリシュヴィリ、グドーク弾きコンビのオグノヴェンコとポポフあたりでしょうか。上映は終わってしまいましたが、ブルーレイでも出ればおすすめです。



 

最近行ったコンサート

2014年になってから行ったコンサートです。

1月11-17 METライブビューイング ファルスタッフ マエストリ(br) レヴァイン指揮
なによりレヴァインの指揮というのがうれしいですね。歌手も主役のマエストリ始め良かったです。カーセン(この人の『ホフマン物語』は好きじゃありません)の、50年代のアメリカっぽい演出は、そう違和感はないけれど、必然性も感じないというか。

1/18 土 佐渡/PAC定期 佐渡 ローマ三部作
このコンビらしい元気いっぱいの演奏で、楽しかったです。特に「松」の、会場全体を使ったサウンドスケープが面白かったです。トランペットを客席一番後ろの外で吹かせたり、小鳥も録音と水笛と両方使ったり。

1/24 下野 大阪響定期
シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲(川久保賜紀 vn)
[アンコール]パガニーニカンタービレ
スッペ序曲集『ウィーンの朝昼晩』『快盗団』『美しきガラテア』『スペードの女王

シェーンベルクの協奏曲は生で聴くのははじめてです。川久保さんは好きなヴァイオリニストなんですが、この曲を楽しむにはまだこちらの修行が足りんかなーという感じ。アンコールのパガニーニカンタービレ』は良かったです。スッペは文句なし。大阪響はこういう曲ではとても明るく楽しい演奏を聴かせてくれます。アンコールで軽騎兵というのもうれしいです。

1/25 土 14:00 テミルカーノフ STPO シンフォニー
チャイコフスキー
ヴァイオリン協奏曲(庄司紗矢香 vn)
交響曲第4番

下の記事を見てください。

2/10 Mon 19:00 ギルバートNYP 小曽根(pf) シンフォニー
ブリテン青少年のための管弦楽入門
ガーシュウィンラプソディ・イン・ブルー
チャイコフスキー交響曲第5番

管弦楽入門は好きな曲なんですが(フーガでハープが入ってくるところとか大好きです)、これをニューヨーク・フィルで聴けるとはうれしい。オーケストラの音そのもの、各奏者のソロのうまさを楽しむには最高の曲です。小曽根さんのガーシュウィンは、例によって即興之たっぷり入ったやつです。ただ、日本のオケとやるときは、小曽根さんが一人でひっぱっていく、というか、こういうと語弊があるかもしれませんが、「ジャズを教えている」感じなんですが、今回はもう最初のクラリネットから、このオケは全員が「ジャズを知っている人」なのだなというのがぱっとわかる音でした。多少小曽根さんが礼儀正しく見えたぐらいです。でもこれは良かったです。アンコールは、小曽根さんがソロで弾き出すと、コントラバス(ベースとして)、トロンボーン、サックスが順に加わって、セロニアス・モンクの「ブルー・モンク」。

後半のチャイコフスキーは、音も美しいし、ものすごくうまいんですが、音楽が全然流れないのに驚愕しました。なんというんでしょう、テンポは早すぎもせず、遅すぎもしないんですが、第1楽章も第4楽章も推進力が全然感じられない。スヴェトラーノフフェドセーエフやロジェストヴェンスキーや朝比奈や大植やいろんな指揮者でこの曲を聴いてきましたが、こんなのははじめてです。あまりに変わりすぎてて、すぐに否定するのもためらわれるレベル。
アンコールは「ルスラン」序曲でしたが、こちらもそうでした。うまいんですが、スピード感はそれほどではない。ギルバートってこんな感じでしたっけ。

2/11 Tue フライブルクバロックo.(西宮)
ブランデンブルク協奏曲全曲
[アンコール]テレマン:ヴァイオリン・オーボエ・ホルンのための協奏曲TWV54:F1〜ジー

順番は162354だったかな。良い演奏だったと思いますが、個人的にはブランデンブルク全曲よりは、何か半分ぐらいは知らない曲が入ってるほうが良かったです。

2/21 Fri デスピノーサ 大阪フィル定期
ヴァーグナー:トリスタン〜前奏曲と愛の死
マーラー交響曲第4番
マグダレーナ・アンナ・ホフマン(s)

デスピノーサって全然聴いたことがなかったんですが、良かったです。最初のトリスタン前奏曲、ああいう曲なのにものすごく忙しく振ってましたが、鳴っている音楽は落ち着いた音でとても柔らかく流れるというのが面白かったです。独唱のホフマンさんは、声も良かったんですが舞台姿や出方などもちゃんと配慮していて印象に残りました。例えば「トリスタン」の前奏曲の間、歌手は待ってなきゃいけないのですが、下を向いたり水を飲んだりということはなく、内から何かの感情がわきあがるような、あるいは何かを見つめているようなようすで、イゾルデになりきっているのです。マーラーの独唱者がどのタイミングでどう出てくるかというのもそれぞれなんですが(昔アメリンクが3楽章のクライマックスで堂々と出てきたこともありました)、ホフマンはオーケストラの後ろから、ここはどこかしらという感じで見回しながら出てきて(まるで天国に来た人のように)そのままオケの後ろで歌っていました。

2/22 Sat PAC定期 井上道義ピカソと音楽」
サティ:パラード
R・シュトラウスドン・キホーテ堤剛 vc ダニール・グリシン vl
[アンコール]アルメニア民謡 'Eshkhemed'
ビゼーアルルの女第1、第2組曲
[アンコール]パスカル・マルキーナ・ナロ:エスパーニャ・カーニ

ドンキホーテ」の堤さんは良かったです。71歳だそうですが、ドンキホーテというのは、老いてなお情熱を失わない老人が主人公の物語ですから、ぴったりかも。序奏のところで独奏の二人の姿が見えないのでどこにいるかと思ったら、オケの中に座って弾いていて、ソロになるところで出てくるという演出も良かったです。アルルもいい演奏でした。子供のころからよく知ってる曲ですが、この曲を生で全部聞くのは初めてかも。パラードは、水槽にアヒルを浮かべたり、いろいろ見せる工夫はしていましたが、どうも私はこの曲、退屈に感じます。まあ、サティの意図したのは始めも終わりもない海鼠のような音楽でしょうから、コンサートで座ってお行儀よく聴く曲じゃないのかも。

2/28 Thu 寺岡 大阪響定期
フランツ・シュミット
歌劇『ノートルダム』から前奏曲・間奏曲・謝肉祭
ベートーヴェンの主題による協奏的変奏曲
クリストファー・ヒンターフーバー(pf)
交響曲第3番

前代未聞のオール・フラシュミ・プロでした。第3交響曲はペシェク指揮のCDで何度も聴きました(メータの4番のCD化より先だったので、一時期唯一のフラシュミ交響曲のCDだったのでは)。メロディは普通にきれいなんですが、その下でいろいろ複雑なことをやっていたりして、相当変わった曲になっています。なんか、昔の皇帝の宝物とかで、日用品なのにやたらに宝石やら金銀で装飾されてるのがありますが、あんな感じ。私は好きですねー。後期ロマン派マイナー作曲家には、毒にも薬にもならないのがたくさんありますが、これは違います。
変奏曲は左手用の曲ですが、両手で弾いてました。ちょっと長いかねー。

3/8 Sat 14:00 びわ湖ホール 死の都
大変良かったです。装置も趣味がいいし、見飽きたようなレパートリーじゃないので変な読み替えをしてないのもいいし、歌手も非常にレベルが高かったです。歌手はあんまり動いて演技をするのではなく、わりとつったってましたが、それもいいんじゃないでしょうか。

3/15 尾高 大フィル シベリウス1 皇帝 フレイレ
シベリウスは、アンサンブルがいつもより甘いかなーと思いましたが、良かったです。フレイレはどうでしょうねえ。立派ではありますが、もっと若い人の方が良かったかも。

3/16 Vペトレンコ オスロフィル DSCH5 グリークPC ASオット
ペトレンコは細かいところまでコントロールが行き届いた良い演奏。アリスさんはいいピアニストですね。

佐村河内さん騒動

 いやー、面白いですね。松本伊代さんはかつて、自分の出したエッセイ集について聞かれて「まだ読んでいません」と答えたそうですが、「現代の松本伊代」、佐村河内守さんの騒動です。ワイドショーとか結構見てます。最初は「大金持ちが道楽で書いた交響曲を世に出すために、役者を雇って佐村河内守というキャラクターを作り上げた」みたいな話なら面白いなとか思ってたんですが、どうも逆で、佐村河内さんの方がプロデューサーだったようですね。ただ「ハンディキャップのある苦悩の作曲家」という世間のニーズを読んで、まんまと大もうけしてしまったという物語はちょっと「トーノ・バンゲイ」的な痛快さがあります。あと、「ヒロシマはまた後付かよ!」っていうのも面白かったです。

映画にするとしたら、ハリウッドならディカプリオ主演でしょうね。アフガンで聴力を失った天才作曲家という触れ込みで、交響曲が大ヒットするが…、みたいな。日本だと、三谷幸喜脚本で、自分は交響曲を書いていると酔った勢いでほらを吹いたら、退くに退けなくなって…みたいな話が面白そうです。佐村河内さんは板尾創路、新垣さんは滝藤賢一あたりでどうでしょう。

と思ったんですが、考えてみれば、「あまちゃん」って、おおざっぱに言うとこういう話でしたよね。佐村河内さんが鈴鹿ひろ美、新垣さんが天野春子。まあゴーストライター自体は昔からある話で、そういえばモーツァルトのレクイエムを匿名で依頼したヴァルゼック伯爵も、依頼した曲を自分の名前で発表するのが趣味だったそうですし。

音楽そのものはいいじゃないかとか、いや音楽ではなくて「物語」を聞いてただけじゃないかとかいろいろ言われていますが、このあたりは難しいですね。ショスタコーヴィチが今のように演奏されるようになったのは、完全に「物語」のおかげなわけですから、われわれショスタコーヴィチ・ファンは全員「物語」の恩恵を受けているわけです。今さら、「音楽は音楽そのものとして聴くべきだ。それ以外は邪道!」なんて、口が裂けても言えません。


佐村河内さん名義の作品(出荷停止。中古は高騰中!)

新垣隆さんのピアノが聴けるCD

新垣さん編曲の「響紋」楽譜

2014-01-25 テミルカーノフ&サンクトペテルブルク・フィル

2014年1月25日(土)ザ・シンフォニーホール
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
チャイコフスキー交響曲第4番

ユーリ・テミルカーノフ指揮 サンクトペテルブルク・フィル
庄司紗矢香(vn)

庄司さんの協奏曲は、完璧にうまいんですが、聞いていて興奮する演奏ではなかったです。庄司さんには役不足というか曲不足という感じ。あ、この「役不足」は誤用じゃなくて本来の意味の方です。念のため。ぜいたくだということはわかってるんですが、もうちょっと羽目を外してくれる方が好きです。チャイコフスキーの協奏曲が嫌いなわけじゃないですが、庄司さんは、もっとハードボイルドな曲のほうがカッコいいと思います。前に大阪フィルで聞いたリゲティは良かったなあ。正直、プロコフィエフショスタコーヴィチを聞きたかったです。

庄司さんのアンコールは、クライスラーの「レチタティーヴォスケルツォカプリース Op.6」。この曲、私は全然知らなくて、聞いている間、イザイだろうかレーガーだろうか、でもちょっと違うし…とかあれこれ考えてました。レチタティーヴォはかなり近代的な響きに聞こえたので。クライスラーと知ってびっくり。こんな曲があったんですね。演奏は文句なしでした。

交響曲第4番は面白かったです。最初の運命動機、とても遅くてテンポが一定しないので、全然ファンファーレっぽくない。次の第1主題はかなり速めで tempo di valse の指示は完全無視。そして運命動機が現れるたびにテンポをぐっと落として(といっても毎回ではなく、さすがに展開部の終わりの盛り上がる部分ではテンポを落とさない場合もありました)、この動機の異物感を強調するのです。要するに、運命との闘争という標題的なストーリーを非常に強調した解釈なのだと思います。第2楽章も、テンポを一定に刻むのではなく、それをあえて崩してかなり即興風に歌っていました。

こういう解釈が好きか嫌いかというと、まあ嫌いです(笑)。よく「あざとい解釈」とか言いますが、あざといというより「演技が臭い」という表現が近いように思います。ただ、無難だけどつまらない演奏よりはずっといいです。

アンコールは、なんとエルガーの「愛の挨拶」。これもテンポを揺らしながらべったり歌う演奏。コバケン風かな? これがテミルカーノフの持ち味なんでしょうね。

テミルカーノフチャイコフスキー三大交響曲

テミルカーノフブリリアントのお徳用セット

去年でた面白い新世界。


庄司さんのプロコフィエフ

チャイコフスキー

ショスタコーヴィチ

バッハ&レーガー無伴奏作品集(最高!)

2014年 ライブビューイングのスケジュール

最近何度かライブビューイングに行ってなかなか良かったので、公式サイトのリンクを張ります。基本的にはオペラとバレエで、コンサートではラトル指揮ベルリン・フィルとかドゥダメル指揮のマーラーの8番なんていうのもありましたが、少ないですね。

メトロポリタンオペラ・ライブビューイング
http://www.shochiku.co.jp/met/schedule/

「鼻」と「ファルスタッフ」に行きましたが、良かったです。4月「イーゴリ公」はぜひ行きたいです(でも4時間30分…)。上演期間が一週間あるのもありがたいです。

パリ・オペラ座へようこそ
http://opera-yokoso.com/

去年西宮で「ホフマン物語」を見ました。今年はやらないんでしょうかね。
(2/1 追記)
3月20日からやるそうです。第1弾は「アイーダ」。
https://twitter.com/opera_yokoso/status/429234495925940224/photo/1

ロイヤル・オペラ・ハウス・シネマ
http://www.theatus-culture.com/roh/movie/

6月の「マノン・レスコー」は興味ありますが、各1日の上映なので行けるかどうか。

2014年 関西のオーケストラ演奏会重複チェック

4月から大阪フィルの定期がフェスティバルホールに移ります。個人的にはフェスはでかいのでザ・シンフォニーホールの方がいいなあと思っていたのですが、「青ひげ公の城」に行って、旧フェスよりも格段に音響がよくなっていることがわかり、これならまあいいかなと思うようになりました。

さて、これまでは4つの在阪オケがすべてザ・シンフォニーホール定期演奏会を行っていたので日程が重なることはなかったんですが、今後は大阪フィルがフェスで定期をやっている裏で、シンフォニーでどこかのオケが定期ということもありうるわけです、というわけで、重複してチケットを買ってしまうのを避けるために、ちょっと探してみました。とりあえず、京都・西宮も含めて以下のオケをチェックしてみました。

大阪フィル(定期、ソワレ他自主公演)
関西フィル(定期、いずみ)
センチュリー(定期、いずみ)
大阪響(定期、名曲)
PAC管(6月まで)
京都市
京フィル
読響(大阪定期)

期間は2014年4月〜2015年3月(PACは7月以降の予定が未発表)です。なお、データについては関西クラシック音楽情報さん及び各オーケストラの公式サイトを参考にしています。本当は来日オケなどもチェックしたほうがいいと思いますがとりあえずこんなところで。何か見落としなどありましたらコメント欄などでお知らせください。

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*14.4.19(土)15:00 ザ・シンフォニーホール
日本センチュリー交響楽団 第191回定期演奏会 飯森範親 首席指揮者就任記念演奏会
指揮/飯森範親
ブラームス交響曲 第2番 ニ長調 op.73
ブラームス交響曲 第4番 ホ短調 op.98

*14.4.19(土)14:30 京都コンサートホール 小ホール
京都フィルハーモニー室内合奏団 第193回定期公演 齊藤一郎 音楽監督就任披露コンサート
指揮/齊藤一郎 ソプラノ/大西ゆか クラリネット/松田 学 コンサートマスター/日比浩一
松村禎三/阿知女
フィンジ/クラリネット協奏曲
小山清茂/小交響楽のための交響詩アイヌの幻想」
レスピーギボッティチェリの3枚の絵

*新シェフ就任演奏会対決。プログラムの面白さでは圧倒的に京フィルですね。

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14.5.16(金)15:00 兵庫県立芸術文化センター 大ホール
*14.5.17(土)15:00 兵庫県立芸術文化センター 大ホール
14.5.18(日)15:00 兵庫県立芸術文化センター 大ホール
兵庫芸術文化センター管弦楽団 第70回定期演奏会
指揮/ロッセン・ミラノフ ソプラノ/浜田理恵
ラヴェル/道化師の朝の歌
ドビュッシー/海,ショーソン/愛と海の詩 op.19
ラヴェル/ダフニスとクロエ 第2組曲

*14.5.17(土)14:00 ザ・シンフォニーホール
関西フィルハーモニー管弦楽団 第256回定期演奏会
指揮/藤岡幸夫 ソプラノ/朴 瑛実 アルト/谷地畝晶子 テノール/畑 儀文 バス/小玉 晃 合唱/関西フィルハーモニー合唱団
ドヴォルザーク/レクイエム 変ロ短調 op.89

*藤岡さんのレクイエムを聴きたい方はご注意。

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*14.6.13(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
関西フィルハーモニー管弦楽団 第257回定期演奏会
指揮/飯守泰次郎 ソプラノ/畑田弘美 アルト/竹本節子 テノール/竹田昌弘 バス・バリトン/片桐直樹
ワーグナー/「ジークフリート」第3幕(演奏会形式・原語上演・字幕付き)

*14.6.13(金)15:00 兵庫県立芸術文化センター 大ホール
14.6.14(土)15:00 兵庫県立芸術文化センター 大ホール
14.6.15(日)15:00 兵庫県立芸術文化センター 大ホール
兵庫芸術文化センター管弦楽団 第71回定期演奏会
指揮/シュテファン・ザンデルリンク ヴァイオリン/有希マヌエラ・ヤンケ
コダーイ/ガランタ舞曲
バルトーク/ヴァイオリン協奏曲 第2番 Sz.112
ラフマニノフ/交響的舞曲(シンフォニック・ダンス) op.45

*時間が違いますのでダブルヘッダーになります。

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*14.7.18(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
関西フィルハーモニー管弦楽団 第258回定期演奏会
指揮/ハンスイェルク・シェレンベルガー フルート/セバスチャン・ジャコー
モーツァルト/歌劇「魔笛」序曲 K.620
C. P. E. バッハ/フルート協奏曲 ニ短調 Wq.22
ショスタコーヴィチ交響曲 第5番 ニ短調 op.47(3/19

*14.7.18(金) 19:00 京都コンサートホール
第581回京響定期演奏会
指揮:外山雄三
共演:アンドレア・バケッティ(ピアノ)、斉藤浩(ツィンバロン)
小山清茂管弦楽のための「木挽歌」
モーツァルト/ピアノ協奏曲第17番ト長調
コダーイ/マロシュセーク舞曲
コダーイ組曲「ハーリ・ヤーノシュ」

*14.7.18(金)19:00 フェスティバルホール
14.7.19(土)15:00 フェスティバルホール
大阪フィル第480回定期
指揮/ユーベル・スーダン
ユベール・スダーン
シューベルト交響曲 第5番 変ロ長調 D.485
ブルックナー交響曲 第4番 変ホ長調 「ロマンティック」

*3つの定期演奏会が重なります。


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*14.8.10(日) 19:00 京都コンサートホール
第582回京響定期演奏会
指揮:エドウィン・アウトウォーター
共演:森麻季(ソプラノ)、京響コーラス
フォーレ組曲ペレアスとメリザンド
モーツァルト交響曲第35番ニ長調「ハフナー」
ラター/マニフィカート

*14.8.10(日)17:00 フェスティバルホール
3大交響曲の夕べ
指揮:小林研一郎
シューベルト交響曲 第7番 ロ短調 D.759「未完成」
ベートーヴェン交響曲 第5番 ハ短調 作品67「運命」
ドヴォルザーク交響曲 第9番 ホ短調 作品95「新世界より

*まさかの8月で重複です。両方に行きたいのに困る!という人はなんとなく少なそうですが…。

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*14.9.25(木)19:00 フェスティバルホール
14.9.26(金)19:00 フェスティバルホール
大阪フィル第481回定期
指揮/大植英次
マーラー交響曲 第6番 イ短調 「悲劇的」

*14.9.25(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
日本センチュリー交響楽団 第194回定期演奏会
指揮・オーボエハインツ・ホリガー
シューマン交響曲 第1番 変ロ長調 op.38「春」
ハイドンオーボエ協奏曲 ハ長調 Hob.VIIg:C1
ヴェレッシュ/ベラ・バルトークの思い出に捧げる哀歌
バルトーク/二つの映像 op.10

*ホリガーが聴きたい人はご注意。

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*14.10.18(土)15:00 京都コンサートホール 大ホール
大阪フィル 京都特別演奏会
指揮:金 聖響 独奏:ファジル・サイ(ピアノ)
モーツァルト/歌劇「魔笛」序曲
モーツァルト/ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467
チャイコフスキー交響曲 第5番 ホ短調 作品64

*14.10.18(土)14:30 京都コンサートホール 小ホール
京都フィルハーモニー室内合奏団 第195回定期公演 ゴジラ出現! 伊福部 昭 生誕100年
指揮/齊藤一郎 ソプラノ/日紫喜恵美 コンサートマスター/松野弘明
伊福部 昭/土俗的三連画
伊福部 昭・讃/〜9名の作曲家によるオマージュ
リゲティ/マカーブルの秘密 〜オペラ「ル・グラン・マカーブル」より
レスピーギ/鳥

*同じ京都コンサートホールです。

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14.10.23(木)19:00 フェスティバルホール
*14.10.24(金)19:00 フェスティバルホール
大阪フィル第482回定期
指揮/井上道義 ピアノ/ユリアナ・アヴデーエワ
ショスタコーヴィチ/ロシアとキルギスの主題による序曲 作品115
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26 
チャイコフスキー交響曲 第4番 ヘ短調 作品36

*14.10.24(金)19:00 京都コンサートホール
第584回京響定期演奏会
指揮:チャールズ・オリヴィエリ=モンロー
共演:ニコライ・ホジャイノフ(ピアノ)
スメタナ/歌劇「秘密」序曲
ショパン/ピアノ協奏曲第2番へ短調
スメタナ(セル編曲)/弦楽四重奏曲第1番ホ短調「わが生涯より」

*大阪フィル第2日の会員なので、個人的にかなり悩みます。

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ケントリッジ演出の《鼻》面白い!

 11月20日なんばパークスシネマに行って、METのライブビューイングで、ケントリッジ演出のショスタコーヴィチ《鼻》を見てきました。面白い! ケントリッジの演出、カッコいいですよー。ステージの背景にはケントリッジサンクトペテルブルクで買ってきたという古い百科事典の記事が貼り混ぜになっていて、そこに映像(大半は影絵みたいなアニメーション)が映し出されるんですが、これが非常にこの不条理な話と合っているのです。映像を使ったオペラ演出は最近多いですが、単に経費節減のためだなと感じてしまうとがっかりします。ただ、今回はさすがケントリッジ、そんなことは全然なくて、映像でなければできないこと、映像ならではの面白さというのがちゃんと感じられました。こういうのは大歓迎です。

 なお、鼻がなくなってしまったコヴァリョーフは特殊メイクでもするかと思いきや、何もしていませんでした。ちゃんと鼻があるのに鼻がないないと嘆くわけです。これも何か意図がある(実はコヴァリョーフの妄想とか)のかなとも思いましたが、よくわかりません。

 歌手も、スメルコフという人の指揮(私は初めてでした)も良かったです。歌手はロシア人が多かったですが、コヴァリョーフはブラジル出身のパオロ・ジョットという人でした。私は警察署長役の人の素っ頓狂な声が気に入りました。まだ2日(22日まで)あるので見に行ける方はぜひ。





写真はなんばパークスのイルミネーション。毒々しい色彩感覚がナンバっぽくていいです。