2/13 寺岡/シンフォニカー フックス3

09.2.13(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪シンフォニカー交響楽団 第132回定期演奏会
ベートーヴェンと世紀末ウィーンの知られざる交響曲 II 」
指揮/寺岡清高 

曲目:
ベートーヴェン交響曲 第4番 変ロ長調 op.60
ロベルト・フックス/交響曲 第3番 ホ長調 op.79

コピー元:関西クラシック音楽情報(http://music-kansai.net/)

 ベートーヴェンの4番は、ちょっと練習不足なのか何なのか、危なっかしいところがあったのが残念。第1楽章終わり(183小節)の、書き間違いじゃないかと言われているコントラバスの音を生かしたり、面白いこともやっていたんですが。

 ローベルト・フックスは、室内楽はいくつか聴いたことあるんですが(昔ズーカーマンがリサイタルのアンコールで弾いたこともありましたね)、交響曲第3番はCDも持ってなくてはじめて聴きました。形式の面では、小宮正安氏の解説(印刷が細かくてちょっと見づらかったけど譜例も載ってて良かったです)を見ながら聞いたせいもあって、わかりづらいところは全然なかったです。第1楽章はオーソドックスなソナタ形式、その後主題と変奏の緩徐楽章とスケルツォがあって、ソナタ形式で行進曲風のフィナーレという、がっちり古典的な形式ですね。

響きは、これぞ19世紀ドイツ・ロマン派の典型的な交響曲という音をベースに、半音階的な、もうちょっと先へ行くとフランツ・シュミットみたいな甘い和音を多少加えた感じで、なかなか美しかったです。突出した個性はないといえばないんですが、マイナーな交響曲にありがちな、凡庸な主題とか明らかに出来の悪い展開とかはなくて、完成度も高いし、いい曲だと思いました。演奏もベートーヴェンとはうってかわって立派なもので、第1楽章の壮大さとか、第2楽章で葬送行進曲風になるところの美しさとか、スケルツォの軽快さとか、魅力的に聴かせてくれていました。

シンフォニカーは、アッテルベリ6、ツェムリンスキー2、ブルッフ3、フランツ・シュミット4と、すごいのが続いています。楽しみですねー。